【プロスペクト理論、その3】感覚が麻痺する

投資で儲けたい!
と思えば、思うほどハマってしまうのが、プロスペクト理論です。
今回は、その3ですね。
その0から始まっているので、4個目の記事です。
人の心理として、儲けたい、けど損はしたくない。
これがプロスペクト理論の全て、と言っても過言ではありません。
この心理が、投資行動においてどう影響を与えるのかは、実際に体験してみないとピンとこないものです。
投資に限らず、色々な場面で実はプロスペクト理論に翻弄されていることに気付きます。
今回、4個目の記事では、資金が減り、負けが続くとどうなるかについて話します。
ここにも、思わぬトラップが潜んでるので、ハマらないように知っておくことが大切です。
負けが続くと不感症になる?!

負けていくと、感覚が麻痺して鈍ってきます。
えっ、と思うかもしれませんが、それだけ異常な心理状態になります。
経験ないですが、ボクシングで1発目のパンチって強烈に感じるけど、2、3、4、5発と打たれていくと、慣れていくみたいな感じ?!
今回は、この異常な心理状態から引き起こす、異常な行動について話しますね。
初心者だからこそハマる、プロスペクト理論の正体

ビギナーズラックという言葉があります。
最初に勝つということは、多々あります。
それに便乗して、やり続けていくと、今度はたまたまではなく実力が出ます。
すると、れあっ?、勝てないなぁ・・・・
という事態になった時、プロスペクト理論では次のような心理状態になります。
元金が100万円あったとします。
それが、−10万円負けて、で90万円になると、
「うわぁ!10万も負けた、超ショック!」
となります。
そして、取り戻そうとするんですね。
さらにまた、−10万円負けたとします。すると今度は、
「まぁまだ、80万残ってるし、次がんばろ!」
さらにまた、−10万円負けたとします。
「まぁショックだけど、次は勝てるよ」
さらにまた、−10万円負けたとします。
ここで資金は、60万円です。すると、
「なんか、慣れてきた・・・」
そして、資金が半分ぐらいになるころには、
「まぁ、どうでもいいや・・・」
みたいに、投げやりになってきます。
こういう事態になった時、プロスペクト理論をちゃんと理解しているのと、してないのでは差がでます。
プロスペクト理論を知らないと、自分の感情に翻弄されます。
そして、今まで取らなかった行動を取るようになります。
ルールを無視したり、自分の裁量通りのトレードをしなくなったりします。
はたまた、一攫千金を狙いとても危険なトレードをすることもあります。
しかし、プロスペクト理論を知っていて、ちゃんとコントロールできていれば、こういう時ほど冷静になります。
過去のトレードを見直したり、時間を置いたりとリセットを試みたりするわけです。
プロスペクト理論を利用した、商法もあるので注意を!

余談ですが、よく動画などで
「この裁量でやったら、初心者の私でも5日で○○円稼げました!」
というのを、見かけたります。
これはとっても危険だし、なんの説得力もありません。
どうか信じないようにしてください。
もしYouTubeとかのトレーダーさんを信じるのなら、長く活動してらっしゃる方が絶対条件です。
それだけトレードの世界で、生き残っているというのが、何よりも信頼できます。
初心者がたまたま、その時のチャートとの相性が良く、裁量がハマって面白いぐらい利益が出ることって多々あります。
しかし、それを持続してその状態を保ってこそ、実力です。
目先の利益に飛びつくというのも、実はプロスペクト理論の一つと言えます。
得したい!、儲けたい!、簡単そう!という心理が反応してしまうわけです。
気を付けてくださいね。
投資の世界は、動くお金の桁が違います。
そしてプロが間違いなく、存在します。
どの世界でもそうですが、プロになるってそんなに楽なことではありません。
音楽の世界、料理の世界、ライターの世界など様々なプロが存在します。
どれも稼ぐためには、ちゃんとした基本や磨くべき技術が存在します。
投資の世界も、同じことが言えます。
なので、「○○だけで○○万円」とか、「初心者でもこれだけ稼げます!」
といった、簡単そうなキャッチーな言葉に惑わされないでくださいね。
まとめ

今回は、損失を重ねると、感情が麻痺して鈍るという話しをしました。
負けグセがついてしまう、大きな原因の一つです。
投資の世界で、生き残るためには、己を知ることがいかに大切かということです。
そして、次のように考えているなら、判断を間違わないでくださいね。
・コンサルを受けたい。
・何かいい教材を探している。
・裁量やツールが欲しい。
と言った時に、安直な道を選ばないということです。
初心者の私が、これだけ稼げました!とか、
このサインツールで、これだけの利益がでました!
などというものに、飛び付かないでくださいね。
そんなに甘い世界ではありませんから。