ダウ理論

超鉄板理論、ダウ理論についての話です。
チャールズ・ヘンリー・ダウ氏の基本法則6つ

1、平均株価はすべての事象を織り込む
2、トレンドには3種類からなる
3、長期トレンドは3段階からなる
4、平均は相互に確認されなければならない
5、トレンドは出来高でも確認されなければならない
6、トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する
以上の6つが、ダウ理論6つの基本法則です。
ダウ理論6つの基本法則少し詳しく説明

1、平均株価はすべての事象を織り込む
ファンだメンタルや地震などの災害、紛争などで与えるであろう事柄など、全ての事象がチャートには入っているということです。
それはそうだと思いませんか。
それらが織りなすことが、チャートに現れるわけですからね。
2、トレンドには3種類からなる
トレンドの種類が3つあります。それは次のようなトレンドです。
1)長期トレンド、 プライマリーサイクルともいいます。
長期とは、1年〜数年に渡り続くトレンドです。週足や月足で確認することができます。
2)中期トレンド、セカンダリーサイクルともいいます。
中期とは、長期トレンドに対して逆行する調整期間のトレンドです。
期間は数週間から数ヶ月に渡ります。
週足、月足でトレンド方向とは逆行している期間です。
3)短期トレンド、マイナーサイクルともいいます。
中期トレンドの調整期間を指します。
こちらは、日足や4時間足で確認することもできます。
期間は数時間から数週間です。
3、長期トレンドは3段階からなる
トレンド方向に動くチャートは、3段階あります。
1段階は、先行投資家が投資を行う場面です。
2段階は、先行投資家によって、トレンドが動き、後発して多くの投資家が参入する場面です。
3段階は、はっきりとしたトレンドが見られ、報道などても取り上げられ、さらに多くの投資家が参入する場面です。
4、平均は相互に確認されなければならない
ダウ理論は今から100年以上にできた理論です。その初期段階において、工業株価平均と鉄道株価平均で構成されていました。
この両方で同じトレンドの出来高が、確認されなければならないということです。
もし片方だけに、トレンドが発生しているのであれば、それは長続きはしないということです。
今では工業株平均と輸送株平均で測られるようです。なのでTOPIXと日経225ですね。
たま複数の市場や銘柄で確認する必要があります。
5、トレンドは出来高でも確認されなければならない
出来高とは実際に売買された、数量のことです。
出来高があまりないのに、トレンドが発生している場合は、トレンドの転換を示唆しているとも言えます。
なのでトレンドを見ると時には、出来高も確認する必要があるということです。
6、トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する
上昇トレンドであれば、前回の安値を割らず、前回の高値を更新し続ければ、それは上昇トレンドということです。
このリズムが続く限り、トレンドは継続し続けるということです。
逆説的にみれば、トレンドが終わる時、明確に上記の条件が崩れるということです。
それまでは、トレンドは継続を続けるということです。
ダウ理論のトレンドとは

この図で示したように、上昇トレンドとは、高値も安値も切り上がり続ける状態です。
反対に下降トレンドは、高値も安値も切り下がり続けている状態です。
まずは、このことを覚えましょう。
さらにダウ理論では、トレンドには3種類あると言ってますね。
さきほどは、言葉では説明しました。
次は、図で見てみましょう。

赤い太い線が長期トレンド、水色の線が中期トレンド、グレーの細い線が短期トレンドと言うイメージです。
トレンドはプライマリーサイクルという壮大なサイクルの中で、中期、短期と動いてます。
このサイクルを理解するのは、環境認識をする上でとても重要です。
さらにダウ理論では、トレンドは3段階あると説明してます。
赤い波の長さいに違いがあるのは、実際にそうなるからです。
なぜこの波の長さの違いが起こるのかというと、それは、これらの波形の背後には、必ず人が存在します。
その人たちの集団心理が反映され、波となって現れます。
全ての事象はチャートに織り込まれるわけですね。
初期段階では、先行期とも言われ懐疑的に見られます。
そして次の2段階を追随期といい、トレンドを確信します。
すると安心して投資行動に出れるわけですね。
3段階目を利食い期といいます。
3段階目になると、メディアとかでも取り上げられ、安心感が生まれ、さらに投資する人が増えます。
しかし、最初に参入していた投資家たちが、徐々に利確をしていくので、波の勢いも収束へ向かいます。
しかし、最初に参入していた投資家たちが、徐々に利確をしていくので、波の勢いも収束へ向かいます。
このようにして、3段階の波が発生するのです。
ジョン・テンプルソン氏が次のような名言を残してます。
「Bull markets are born on pessimism, grow on skepticism, mature on optimism and die on euphoria.」
「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」
というものです。
これはダウ理論の3段階を見事に、言い当てている言葉です。
またエリオット波動原理も、この波を5波で表してます。
エリオット波動に関しては、また違う記事で説明しているので参考にしてください。
ダウ理論からの考察

チャートを知る上で、最も重要な理論の一つがダウ理論です。
トレンドの意味や、環境認識をする上で判断する基準となります。
では実際のトレードでどう活用できるのか、考えてみました。
ダウ理論は、チャートの基礎、土台です。
土台の上に、さらなる判断材料が必要です。
料理で言えば、下拵えのようなものです。
この下拵えで、手を抜くと美味しい料理はできません。
これと同じように、チャートを料理する上で、丁寧に土台を築かないと後々全く違う結果を産みます。
つまりトレードで真逆の結果を生むということですね。
この土台、基礎の上にさらに判断基準を構築し、トレードに活かしていくことが重要です。
トレードはさまざまな情報の総合判断で行います。
上がるか、下がるかの単純な世界ですが、とても奥が深いと言えます。
ダウ理論は、多くの判断材料の中の、土台、基礎と心得て裁量を磨いていくことが大切です。
まとめ

ダウ理論は投資家にとって、共通認識として知っていることです。
チャートは、ダウ理論が生まれる前から、そのように動いているわけですね。
100年以上前に、発見されたダウ理論が今もなお、語り継がれるのは、今でもそのようになっているからです。
ぜひ基礎中の基礎である、ダウ理論は常に心の片隅において、チャートに向き合ってください。