【プロスペクト理論、その4】まとめ

プロスペクト理論も大詰めです。
その0〜から読み進めてくれば、プロスペクト理論がどういうものなのか、概要は掴めたのではないでしょうか?!
今回は、プロスペクト理論の総まとめとして、話しますね。
何度も述べてきましたが、トレーダーとして生き続けるのであれば、避けては通れない関所なのでシッカリ抑えたいですね。
投資の世界から退場する理由

投資を、稼ぐぞ!、頑張るぞ!という気持ちでやる方が、多いのではないでしょうか。
そんな熱い思いを抱きながら、やめていく人たちが多い世界でもあります。
稼ぐ、儲けるという思いになれば、なるほど知らないとプロスペクト理論にハマります。
とある証券会社の方が言っていた言葉で、興味深いことがあます。
それは、
「比較的短期間のうちに、資金の30%を失う人は、80%の確率で資金が0になる」
ということです。
そもそも、短期間のうちに30%の資金を失うということは、異常なトレードをしているということです。
異常なトレードをするということは、心理的に異常な状態にいると言えます。
よくあるのが、資金がほとんどなくなった時に、全額一発勝負を仕掛けます。
後で説明しますが、投資、投機、ギャンブルこれ等は明確に違います。
このギャンブル行為をしてしまうんですね。
それと、これも面白いデータなので紹介しますね。
やはり、証券会社のデータで面白いデータがあります。
それは、資金が伸びている人の属性を調べたところ、なんだと思いますか?!
答えは、「亡くなってしまって、この世にいない人」なんです。
なんらかの理由で、亡くなっても口座を閉じず、そのままになっていることってよくあるようです。
そのような方の講座は、伸びている傾向が強いというデータがあるんですね。
亡くなっているから、自分の思惑で操作できないわけですね。
いかに人為的に、余計なことをしているのか裏付けるような話しです。
このように、私たちは自らの思考と行動によって、投資の世界から退場してしまうことをしてしまっているということです。
勝ちトレーダーはここが違う

FXの世界で、勝っているトレーダーは5%と言われてます。
その5%の勝ちトレーダーは何が違うのでしょうか。
それは、「プロスペクト理論に逆らっている」というのが、大きな理由の一つです。
プロスペクト理論が働くのは、仕方ありません。
そういうものだからです。
しかし、プロスペクト理論を知り、逆手に取って行くことはできます。
ざっくり言えば、
「利益を我慢して伸ばし、損切りは躊躇せず素早く行う」
ということです。
これを行えば、損小利大の体質になります。
反対に負けている95%のトレーダーは、プロスペクト理論にハマってると言えます。
利益が出ると我慢できず、利確をし、損失が出ると我慢してしまう。
これによって、損大利小の体質になります。
プロスペクト理論は、人の心理なのでハマって当然です。
しかし、投資の世界で生きていくためには、避けられないのです。
プロスペクト理論にハマると、資金管理ができなくなります。
なので、資金管理とメンタル管理は表裏一体と言えます。
メンタルを管理するということは、資金を守る大切なことです。
鉄壁を破る方法

プロスペクト理論は、全世界共通認識です。
1979年に、ダニエル・カーネマン氏とエイモス・トベルスキー氏によって展開されたものです。
カーネマン氏は、2002年にノーベル経済学賞を受賞されています。
このプロスペクト理論を、どのように克服すればいいのでしょうか?
それはトレードにおいて、
「利確ライン、損切りラインをエントリーの時に決める」
ことにより、克服できます。
エントリー理由が明確であれば、利確するタイミング、損切りの目安も明確にすることが大切です。
まぁこれは、様々なエントリースタイルがあるので、一概には言えません。
しかし、初心者であればあるほど、これは重要と考えます。
私自身、初心から始めて、今まで生き残れたのは、最初にこれができたからです。
まとめ

プロスペクト理論を味方につけることができれば、勝ちトレーダーの5%に入ることができます。
反対に、プロスペクト理論に翻弄されてしまえば、95%負けてしまうということです。
判ってはいるけど、なかなかコントロールできないのが、人の感情です。
ダイエットしようと心に決めても、続かない。
英語を勉強しようと決めても、続かない。
こんな経験少なからず、しているのではないでしょうか?!
それだけ、感情、心というものは言うことを聞いてくれません。
投資の世界においても、同じことが言えます。
真剣に、少しずつプロスペクト理論を味方につけましょう。
自らの内面で、自ら自滅するのか、繁栄していくのかが決まります。
決して、外側の何かではありません。
このことでも分かりますが、トレードは自分の戦いとも言えますね。
これでプロスペクト理論の話しは、終わります。
こちらを読んでいただいて、経験を積まれて再読していただければ、理解度が深まります。
なので1度ではなく、何度か読み返してくださね。
他でもない、自分を守るための方法です。